体が空いた夕暮れ前、案内をいただいた知人の個展に伺いました。てくてく歩いて西新宿のニコンのTHE GALLERY。漆畑 昌弘さんの「TRACES」。街の変化の痕跡をしぶとく追いかけた写真の数々。少し明るめのトーンのモノクロ写真。そこに人は写っておらず静寂さの中に街の息づかいが聞こえてくるようでした。
その隣のニコンサロンでは、伊藤浩之さんの「ハバナハバナ」がやっていて、二つの写真を左右につないでパノラマっぽく見せていました。大きなプリントサイズということもあってもか、ハバナの街にいるような臨場感を感じました。
しばらく写真を見ていたら、そこへふらりとTKさん。今朝、白馬から帰ってきたとか。ギャラリーが閉まったあと、ビルの階下のカフェで雑談。撮影談義をしたり、お互いにフリーランスなので、このご時世の悲喜こもごもを話したり。
二十時になりカフェも閉店。新宿駅でTKさんと別れ、またてくてくと歩いて帰ってきたのですが、本当に二十時になると飲食店が閉まるんですね。最近、夜に繁華街を出歩かないので実感がありませんでした。どこか開いていれば一杯と思っていたのですが肩すかし。街は明るく人もそこそこ多いのですが、見せかけの活気を呈す街並みがなんだか虚ろに見えました。

そんな気分でいると、きらびやかな街もなんだか絵空事のような風景に見えてきます。
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